がん(癌)一般情報

がんは予防できる(一次予防)

がんは心掛け次第で予防できます

がんを患う原因となっているのは様々な要素が考えられますが、その多くは日頃の食事や睡眠状態、たばこなどの 生活習慣に起因していることが判明しています。
がんは10年、20年という長い間を掛けて徐々に遺伝子が傷つけられ発病することが多く、発生時点での自覚症状に 乏しいことも多いため、がんの最大の対策となるのはがんをそもそも発症しにくい生活環境をつくる一次予防が大切になってきます。


一次予防のための習慣作り

次に挙げる事は、がんの一次予防のために非常に重要な要素です。
実践できるものをできるだけ取り入れることで、皆様の「がん予防」にお役立て頂ければ幸いです。


タバコを吸わない

旧式タバコの副流煙には発がん性の物質が大量に含まれており、肺がん、食道がん、舌がん、 咽頭・喉頭がん等の頭頸部がん、腎盂・尿管がん、膀胱がんなど様々ながんを発症させる危険因子となります。
若い方でもタバコを頻繁に吸う方の場合、非喫煙者と比べて肺がんのリスクは10倍以上に上がるとされています。
タバコによるがんリスク上昇は持続し、非喫煙者のがんリスクと遜色ない発症リスクまで改善させるには禁煙から10年程かかります。

がんの部位 相対リスク*1(男性)/
人口寄与危険*2
相対リスク*1(女性)/
人口寄与危険*2
口腔・咽頭 27.48倍/92% 5.59倍/61%
食道 7.6倍/78% 10.25倍/75%
膵臓 2.14倍/29% 2.33倍/34%
喉頭 10.48倍/81% 17.78倍/87%
22.36倍/90% 11.94倍/79%
腎臓 2.95倍/48% 1.41倍/12%
膀胱 2.86倍/47% 2.58倍/37%

*1 相対リスク:非喫煙者と比べた場合の喫煙者におけるがんの危険性
*2 人口寄与危険:がん患者の中で喫煙が原因であると考えられる割合


アルコールの摂取を抑える

アルコールの摂取は食道がん、舌がん、咽頭・喉頭がん等の頭頸部がん、乳がん、肝臓がん、大腸がん(直腸がん)などの危険因子となります。
適量であれば問題ありませんが、強いお酒や大量の摂取は粘膜を傷付ける原因となりがん発症の原因となります。


熱すぎる食べ物は冷ます

食道がん、舌がん、咽頭・喉頭がん等の頭頸部がん、胃がんの危険因子。 熱された食品を口にすることで細胞の遺伝子が傷付きがん発症の原因となります。


塩分の摂取を避ける

塩分の過剰摂取は胃の粘膜が炎症を起こす原因となり胃がんの危険因子となります。
がん以外にも脳卒中や心臓病などの原因となっているため注意が必要です。
日本人は好んで食べる味噌や醤油などは塩分の過剰摂取の原因となりますので、日頃から意識が大切となります。


動物性脂肪の取りすぎに気をつける

肉類や乳製品などの動物性脂肪を多く含んだ食品は大腸がん、乳がん、前立腺がんなどの危険因子となります。
塩分と同じく、食生活の欧米化によって動物性脂肪の摂取量が増えているため注意が必要です。


極度の日焼けは避ける

太陽光に含まれる紫外線は皮膚細胞の遺伝子を傷付けて皮膚がんの危険因子となります。


焦げた食べ物は口にしない

食物を熱してできた焦げにはアクリルアミドと呼ばれる発がん性物質が含まれており胃がんの危険因子となります。 焦げていなくても加熱温度が高く、調理時間が長くなるとたんぱく質の一部が変質して生成される場合があります。


野菜や海藻類を食生活に取り入れる

がんを予防することを考えますと、5大栄養素のバランスは非常に重要となります。
5大栄養素の中でも不足しがちなビタミンやミネラルは野菜や海藻類を食生活に取り入れることでバランスを改善することが出来るでしょう。

野菜や果物に含まれるポリフェノールやビタミンCなどはがん発生の原因となる活性酸素を減らす働きがあります。 現代人に不足しがちなミネラルは海藻類に豊富に含まれており、免疫力や抗酸化力の維持に役立ちます。


ストレスを受け続ける環境を避ける

過度または持続したストレスは人の自律神経のバランスを乱して、免疫力を大きく低下させる原因となります。 体の抵抗力を低下させるので、できるだけためないようにしたいものです。
適度な運動をすることは気分転換にも役立ちますし、自律神経のバランスも整えてくれます。
几帳面すぎる方、責任感の強すぎる方も要注意です。

健康な方はがんを予防するために、既にがんを患っているかたは再発・転移の予防するため、少しでも進行を遅くするためにすぐにでも実行してみてください。

がんは早期発見・早期治療が大切

昔は「がん」といえば不治の病と思われていましたが、現在では半数以上の方が治癒しています。
一部の特殊ながんを除けば早期発見・早期治療によって治る病気になりつつあるのです。

ただし、がんの早期の段階ではほとんど自覚症状がありません。
そのため、がんの早期発見には定期健診をしっかりと受けることが大切です。

どこも悪くないからといって健康診断を受けずにいると、いつの間にか病気が発症し、自覚の無いままに徐々に病状が進行してしまう危険性があります。
がんが進行して転移などをしてしまうと健康な体を取り戻すことが困難になってきます。

胃と食道の内視鏡検査、大腸の便潜血検査、胸部X線検査、子宮がん・乳がん検診は定期的に受けるように心掛け、すこしでもリスクを減らす努力をしていきましょう。

がんの種類

腫瘍とは、細胞が異常増殖してできたものを指し、「良性腫瘍」と「悪性腫瘍」に分けられます。

良性腫瘍は細胞の増殖自体はするのですが増殖スピードは比較的穏やかであり、周囲の細胞にしみこむように拡がる浸潤や身体の他の部分への転移などを起こしません。
また、悪液質といって正常な細胞が摂取しようとする栄養分を取られてしまい全身状態が衰弱するようなこともありません。

良性腫瘍の代表的なものに、脂肪腫、子宮筋腫(きんしゅ)や卵巣嚢腫(のうしゅ)、皮膚のイボ、胃や大腸、胆嚢のポリープ等があります。

一方で悪性腫瘍は増殖スピードが一般的に速く、浸潤や転移をし、悪液質になるため命の危険性があるのです。

内臓や皮膚、粘膜などを形成する上皮細胞に発生する悪性腫瘍を「癌」それ以外の非上皮細胞にできる悪性腫瘍を「肉腫」と区別しています。
「がん」は悪性腫瘍全体のことを指すときに用いられます。

上皮細胞にできる悪性腫瘍には、咽頭癌、喉頭癌、舌癌、肺癌、乳癌、胃癌、大腸癌、子宮癌、卵巣癌、肝臓癌、膵臓癌、胆嚢癌、腎臓癌、前立腺癌、甲状腺癌などがあります。

一方の非上皮細胞(胃や腸の筋肉組織、骨、結合組織、造血器など)にできる悪性腫瘍には、骨肉腫、軟骨肉腫、横紋筋肉腫、平滑筋肉腫、脂肪肉腫、血管肉腫、繊維肉腫、白血病や悪性リンパ腫、骨髄腫などがあります。

がんは「遺伝子の病気」

私たちのカラダは約60兆個の細胞でできています。

「がん」はこれらの正常な細胞が化学物質やウイルス、放射線、紫外線等の発がん因子、炎症などが原因で傷つき変異を起こして細胞分裂のコントロールが効かなくなり勝手に増え続けてしまう病気です。

がんの発生は、よく車のアクセルとブレーキに例えられます。

がん遺伝子と呼ばれる細胞のがん化を進める遺伝子(アクセル役)とがん抑制遺伝子と呼ばれる細胞のがん化をとめる遺伝子(ブレーキ役)とがあり、どちらに異常が起きても細胞増殖のコントロールができなくなることで「がん」が発生することが明らかになりました。

がん遺伝子というとがんを作る悪いイメージがありますが、正常な細胞が分裂をするために必要な遺伝子であり、一方のがん抑制遺伝子は細胞が増殖する働きにブレーキをかける役割を持っています。

がん遺伝子とがん抑制遺伝子はバランスが取れている必要があるのです。

正常細胞は絶えず分裂を繰り返し新しい細胞に生まれ変わります(新陳代謝)。 通常は発癌因子などで遺伝子が傷つけられても修復されるが、恒常的に遺伝子が傷つけられるようになったり遺伝子の修復機能の働きが悪くなったり、遺伝子の異常を見つけることができなくなると正常な細胞ががん化していきます。

遺伝子が傷つく危険性を少なくすることががん予防に役立つのです。

活性酸素の影響

私たちは生きていくために呼吸をし、酸素を体内に取り入れています。
このとき約2~5%が「活性酸素」になります。
「活性酸素」は殺菌・消毒作用があるので大切な物質なのですが、環境汚染、化学薬品の氾濫、過剰なストレスなどにより体内には過剰な「活性酸素」が発生しやすくなってきています。

酸素には物を酸化させる力があります。

鉄を放置するとサビ付いたり油も時間が経つと黒っぽく変色しますが、これらの現象が酸素による酸化なのです。
私たちのカラダの中でも酸素を取り込むことでさまざまなものが酸化されサビ付いていくのです。特に活性酸素の酸化力は強力であり、過剰に発生した活性酸素を除去できない場合には細胞膜を傷つけ、遺伝子を傷つけ、体の機能を弱めてしまいがんをはじめとするさまざまな病気の原因になるのです。

体内にはSODと呼ばれる酵素があり、通常は活性酸素を除去してくれるのですが、加齢とともにSODの働きが衰えてきます。
SODの働きを助けるSOD様食品を摂取することで老化を防ぐとともに遺伝子が傷ついてがん化するのを防ぐことが大切です。

がんの進行

がんは早期発見して完全に切除できれば治ります。 しかし、発見が遅れてしまい大きくなって周囲の組織や臓器などに浸潤したり転移すると病院での治療では完治させることが難しくなります。

がん細胞は周囲の組織に浸入して増殖を続けます。これを浸潤と呼びます。例えば胃壁は粘膜層、粘膜下層、筋肉層、漿膜下層、漿膜層の5つの層に分けられますが粘膜層に発生したがんが粘膜下層⇒筋肉層へと深く深く浸入していくことを浸潤と呼んでいます。

がん細胞が最初にできた場所(原発巣)から離れた場所に飛び増殖することを転移といいます。
転移は大まかに3つの種類があります。

血行性の転移

がん細胞が血液中に混じって他の臓器に飛んで増殖し始める転移のこと


リンパ行性の転移

がん細胞がリンパ液中に混じって他の臓器に飛んで増殖し始める転移のこと


播種性の転移

がんの浸潤が進むと臓器の壁を超えて胸腔や腹腔などに達して転移や増殖する場合があり、これを播種性の転移と呼びます。
この性質上、播種性の転移は進行したがん部位の近辺に発生する場合が殆どです。


転移により発生したがん細胞は「転移性腫瘍」と呼ばれ、発生箇所のがん(原発巣のがん)と同じ性質を持っています。
これにより原発で発生したがんと転移によって発生したがんとで治療の方針が異なる場合もあります。

がんの告知とインフォームド・コンセント

がんは早期発見をして適切な治療を受ければ治る病気になりつつあります。
また発見が遅れ進行してしまった場合でも治療方法の選択によって患者さんの生活の質(Quality Of Life=QOL)には大きな違いが出てきます。

がんの治療方法は多様化してきています。

自分の体は自分の物なのですから治療を受ける前に、医師から病態や治療方法について十分に説明を受け、メリットやデメリットなどをしっかりと理解しなくてはなりません。
そして最終的な治療方針は患者さん自信が決定しなくてはなりません。

今までの医療は、難しい専門的なことは医者にまかせてしまい、患者さんは医師の言うとおりの治療をそのまま受けるというのが主流でした。

「インフォームド・コンセント」という言葉が最近多く聞かれるようになりました。

医師から十分な説明を受けて、患者の意思を尊重し、治療方針については患者が最終決定するという事です。

医学は年々進歩しており、治療方法の選択肢は多様化してきています。
また、患者さんの価値観も多様化してきています。
医療事故も多発するようになり患者と医師との関係が変わってきています。

医師の協力のもと、患者さんが積極的に主体的に医療を考え治療方針を決定するという医師と患者が協力していく医療「パートナーシップ医療」の時代になっているのです。

治療方法に疑問点があった場合担当の医師に聞く事はなにも悪いことではありません。

当然の権利なのです。

「自分の体は自分が守る」必要があります。
しかし十分な情報を与えられずに患者が医療方針を決めることは不可能です。

がんの告知が日本でも一般的になりつつあります。
がん患者のご家族の中には「本人がショックを受けるので告知はしないほうが良い」と考えて実際に告知をしないで治療を受ける場合がありますが、体に大きなダメージを与える治療も多く、うすうす感じてしまい家族の間に不信感すら生まれてしまうことも珍しくありません。

確かに、がんの告知を受ければ誰でも動揺しショックを受け、落ち込むことでしょう。

告知を受けた最初の2、3日の間は「頭の中が真っ白になり何も考えられなくなる」「がんであるわけがない」「どうせ治療しても無駄だ」「なぜ私ががんなんだ!」などの反応があります。

続いて不安や抑うつ、食欲不振、睡眠障害などが現れますが、2週間もすれば、がんであることを容認し、がんと闘っていく体制が取れるようになります。

この過程は大変辛いものですが、患者の意思を尊重した治療方針を決定するためには必要不可欠なものです。

ご家族や医師が患者さんにがんの告知をしていなくても、書店ではがん関連の書籍が多数出版されており、またインターネットなどでも情報が簡単に手に入る現代社会では使っている薬や病院で知り合った他のがん患者などから自分ががんであることを知ってしまうことも多いようです。

「自分の体は自分が守る」 「自分の人生は自分が決める」

適切に対応することががんと闘うためには必要です!

納得の行く治療を受けるためにも、告知について今一度考えてみてください。

セカンド・オピニオン

最近、日本でもセカンド・オピニオンの大切さが浸透してきました。

セカンド・オピニオンとは直訳すれば「第二の意見」ということで、医療現場では「主治医以外の医師の意見」のことであり、同じ病気に対して専門領域や立場の異なる複数の医師から意見を聞くことを意味します。

病気に対する治療法は数多く存在しますので「自分の病気の治療法はいろいろな情報をもとにして最終的には自分が選択する」ことが大切です。

様々な治療法を比較検討し、最終的に最善と思われる治療を選択するのは患者さんなのです。 患者さんには、他の医師の見解を求める権利があります。 これがセカンド・オピニオンと呼ばれるものなのです。

このようなこと(比較検討)は日常生活で常に行われています。

例えば食料品などの買い物をする時、いろいろなお店の値段や品質を比べ、一番安く良いものを買われていると思います。

自動車や家のように価格が高くなればなるほどより多くの情報を集めて慎重に決定を下しているはずです。

なにも考えずに車のディーラーや不動産業者の言うがままに車や家を買うことは無いはずです。

「どのようながん治療を受けるか」ということには患者さんの生命がかかっているわけで、これは自動車や家とは比べものにならない大問題です。大切な命に関わる問題の答えを出すために複数の専門家の意見を聞く、というのはむしろ自然なことといえるでしょう。

専門科の異なる、あるいは専門科が同じであっても別の治療法を行っている医師の意見を十分吟味した上で、患者さんにとって最適の治療法を見つけることが大切です。

患者さんは多くの場合、医学的知識を十分には持っていません。
このような場合、主治医から病気についての説明を受けても、それが最新の情報に基づく中立で正しい考え方なのかを判断することができません。
第二、第三の意見を聞くことにより、治療計画についての妥当性の判断が可能になります。
治療法についていくつかの選択枝がある場合、そのどれを選ぶかは本来患者さん自身によって決定されるべきです。
しかし、この決定が医師の側でなされ、患者さんには選択枝そのものさえ示されない場合があります。
そのような場合でも、複数の医師から意見を聞くことで選択枝の存在が明らかになります。
セカンド・オピニオンは本来同じ情報源をもとにして複数の専門医が自分の見解を述べ患者がそれを聞いてどちらを選択するかの参考にするものです。
したがって、セカンド・オピニオンを得たい場合には、最初に診断した医師の紹介状と検査結果を持参して他の専門医を受信することが原則になります。
主治医に「セカンド・オピニオンを受けたいのですが…」と話せば通常は快く必要書類を用意してくれるはずです。
最初にかかった医師が気分を害するのではないか?という遠慮は無用です。
命の掛かっている大切なことなのです。
万が一「その必要は無い」「私の治療に不満があるのか」などといわれたとしたら…
その医師の治療には大いに疑問を持つべきです。
「必要書類を用意してくれない」病院であれば、標準的ではない医療を行っている危険性もあります。
積極的にセカンド・オピニオンを求めることをお勧めいたします。

がんの治療

「早期発見・早期治療」によって、がんは治せる病気になりつつあることは上でも述べました。
また治療方法が多様化してきており治療法の選択によって患者さんのQOL(生活の質)や治療成績に違いが出ることがありますので、どのような治療方法を選択するのか患者さん自身が決めることが大切になってきています。
治療法が多様化してきているということは、病院や医師によって治療方針が変わる可能性が多いということであり、同じ治療法でも技術の違いによっては簡単な治療にも難しい治療にもなり得るということなのです。
がんの治療には主に手術療法、放射線療法、化学療法(薬物療法)があります。
手術療法では以前は再発・転移を起こす危険性を低くするため取り残しが無いようにがんの病巣を含めて大きく切除する拡大手術が中心となっていました。

しかし、拡大手術は切除後の後遺症が出やすくQOLを低下させてしまうという大きな問題がありました。
そこで、最近では切除範囲をできる限り小さくして術後に放射線療法や化学療法など他の治療法を併用して再発・転移の危険性を低く抑えようという考えが中心になってきています。
また手術時の身体の負担を小さくしようとして開腹手術ではなく腹腔鏡や胸腔鏡などを使った手術も行われることも多くなってきましたが、技術的に難しく実施例が少ないために経験の少ない医療機関・医師が行う場合、医療ミスが起こりやすいという問題もあります。
化学療法(薬物療法)の場合には、どのような薬剤を使うか、どのタイミングで使うか、どの程度の期間使うのかによって治療成績やQOLには大きな違いが出てきます。
薬の使い方は大変難しく、専門的な知識も必要とします。
欧米では腫瘍内科といって薬物療法を専門とする医師が多数いて、抗がん剤やホルモン剤などを使った治療を行っています。
しかし、残念ながら日本では薬物療法の専門教育を受けた、又は専門知識を持っている医師がほとんどいない(全国で100人にも満たない)という現状があります。
新しい抗がん剤などを使ったがん患者が副作用で死亡したなどという報道が目に付きますが化学療法には副作用が出やすいという事実があります。
また、現時点では薬物を使用するだけでがんが治るという夢の薬物療法は存在していません。
薬物療法を行う際にはメリットやデメリット、薬の効果や副作用について医師から十分に説明を受けておくことが大切です。
「この薬は効果がありますよ」「念のためにやりましょう」「安全な薬ですから安心してください」などと曖昧な表現で説明を濁す医師が多いですが、少なくとも使おうとしている抗がん剤やホルモン剤などの医師向けの「添付書類」をもらって副作用の説明や効果がどの程度認められているのか、説明を求めることをお勧めいたします。
放射線というエネルギーをがん細胞に照射してがん細胞にダメージを与え、がん細胞を殺し、さらに分裂・増殖ができないようにするという治療方法が放射線治療です。
手術と違い臓器を切除する必要が無いこと、体力が無くても治療できること等メリットもありますが、正常な細胞に放射線が照射されると正常な細胞がダメージを受け副作用が出ることがあります。
副作用には治療中又は治療直後にでるものと、半年~数年後にでてくるものとがあります。
放射線の照射量には許容量があり、無理に大量の放射線照射を行うと副作用が出る可能性があるため注意が必要となります。
放射線治療ではエックス線、ガンマ線、電子線などの他に陽子腺や重粒子線などを使った治療も一部の施設で行われるようになってきましたが、まだ治療は始まったばかりであり経験が浅く副作用などについても明らかになっていないことも多いのが実際です。
その他に第四の治療法として今後が期待されている体内に備わっている免疫力を利用する免疫療法、遺伝子の異常を修復する遺伝子療法などにも注目が集まりつつあります。
いずれにせよ、医療行為を受けるか否かは、その医療行為で得られる利益(効果)と損失(副作用)のバランスを患者さんが判断し決める必要があります。
無駄な治療やかえって害になる治療を医者がやるはずがないと考え、全てを医者任せにする方がいらっしゃいますが、医療事故が多発している現在では、このことがどれほど危険であるかはご理解いただけると思います。
治療を行う際に医師に確認しておきたいこととをまとめましたので積極的にご利用下さい。
最低限でもメモはとるようにしましょう、できれば録音するのも良いと思います。
また一人ではなくできるだけ複数人で医師と接することが大切です。


治療の目的や方法、期間やデメリットなどの把握は患者にとってよりよい治療方法を選択する為に必要となります。
後悔のない治療を行うためにも、患者さんやご家族は様々な治療情報の中から正しい知識を探し、選択していく必要があるのです。

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